世界観主導サイトとポートフォリオ評価(架空サイトの扱い)
一言まとめ
架空のキャラクターや世界観を主役にした没入型サイトは、Bruno Simon や Robby Leonardi のように技術デモとして機能した例がある。日本の採用文脈では架空サイトは「許容されるが減点要因になりうる」二項並立で、架空である旨の明記と制作意図・技術判断の言語化が必須条件として繰り返し挙がる。
目次 5 sections
調査時点: 2026-04。
国際的な先行事例
- Bruno Simon(2019、仏): ラジコンカーで 3D の架空世界を走り回り、プロジェクトを探索するポートフォリオ。awwwards SOTD 受賞、公開初週 16 万 PV・平均滞在 54 秒。Three.js / Blender / Cannon.js。技術スペック・使用ライブラリ・制作プロセスを case study として別途公開し、「ポートフォリオ」として機能させている
- Robby Leonardi(2013、米): スーパーマリオ風の横スクロールで職歴・スキルを見せる履歴書サイト。awwwards SOTD / FWA / CSS Design Awards 受賞
共通するのは、架空の世界観・キャラクターを主役に置きつつ、開発者自身のスキル(WebGL・アニメーション・ゲーム設計)をデモする没入型サイトという形式。
日本の文脈
- SANKOU! のキャラクターカテゴリには架空キャラのプロモーションサイトが多数掲載され、形式自体は国内の Web 制作文脈で成立している。ただしいずれも受注案件か自社 IP で、個人のポートフォリオ作品ではない
- 「架空企業サイト + 制作プロセスの詳述」(架空の歯科医院サイトの制作レポートなど)の組み合わせは、採用文脈で有効とされる
採用側の評価傾向
複数の採用担当者・エージェントの記事に共通する傾向。
- 架空サイトの掲載は「許容されるが減点要因になりうる」という二項並立の評価
- 必須条件として繰り返し挙がるのは「架空である旨の明記」と「制作意図・技術的判断の言語化」
- 架空サイトは課題解決の実証が難しく、実案件に比べて評価基準を当てにくいという構造的な問題がある
- 「世界観の作り込み」「配色・タイポグラフィの統一」は肯定的に見られるが、それ単独での採用判断への影響は限定的
- ダミーテキストでなく意味のある文章を入れること、制作プロセスと担当範囲を言語化することが重視される
用語の留意点
自作 IP のサイトを「ファンサイト」と名乗ると、用語として矛盾しうる(自作の公式サイトが「非公式ファンサイト」を名乗れるか)。レビュワーが「スキルのデモか、趣味の創作か」を判断しにくくなり、「創作作品」として即分類されるリスクがある。制作意図・技術仕様・プロセスを併記することで、ポートフォリオ文脈での読解に誘導できる(採用担当者への一次インタビューは乏しく、論理的推論を含む)。
更新履歴
- 2026-04-23: 初版(ローカル調査ノート)
- 2026-10-17: Wiki へ移植、概念ページとして再構成
出典
- https://www.awwwards.com/sites/brunos-portfolio
- https://medium.com/@bruno_simon/bruno-simon-portfolio-case-study-960402cc259b
- https://www.awwwards.com/sites/robby-leonardi
- https://sankoudesign.com/category/character/
- https://www.moreworks.jp/guides/682
- https://bizdez.vivivit.com/recruitment/1707
- https://high-five.careers/column/portfolio/